【編み物本を編む】~ルーエル通り39番地

「編む・装う・生きる」の3つを楽しむ陽気なニット女子の情報ブログ

前編【幻の編み物本】『男の編み物 橋本治の手トリ足トリ』(1983年)の愛情と理屈

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先々週。


男の編み物 橋本治の手トリ足トリ』を読み始めたら、中身がすご過ぎて、逆に凹んでしまいました。


分かりやす過ぎる解説。理屈。オリジナリティ溢れるコツコツな作品。注がれている情熱。「テキトー」と言いながら、本質から1mmだってズレていない、いや、むしろ迫っているポイント。


当たり前だけど、橋本治さんにはかなわないのだ~。


「指でかける作り目」をこんな風に根気強く絵を描いて説明をつけて解説できる人、いや、してくれる人は、世界中で歴史的にも、橋本治さんただ一人なのではないかって思った。


終始そんな感じで、そっかそっかそっか、そういう風に教えるのか~、とか。そっかー、そこを見極めて編むのか~、とか。


この本は、編み物の技術書のようでありながら、行間は哲学書でもあって「どう編むか、どう生きるか」という、モノの見方が埋め込まれている。


こういう凹む出会いは大事大事。謙虚に謙虚に「”なにを” ”どう” 編むのか」。謙虚に謙虚に元気にテキトーにコツコツと、編む。生きる。


初めて編む前に、毛糸と棒針を買う前に、出会えたら最高な技術本でもあるし、いやいや、編んで来たからこそ沁みる、ガツンな知恵本。理屈や考え方において、抜き出しておきたい文章のオンパレードです。


技術って重要なんですと励まされ、デザインとは内部と外部の折り合いですと教えてもらい、真似をすることの極意と恥ずかしさのわけを的確に教わり...、女性は編みものに対し教条的になりやすいという視点とか...。


男の編み物 橋本治の手トリ足トリ』、どんな本か? 編み物だけじゃなくて、生きる知恵を手トリ足トリしてもらってる感。「くどさ」を「修業」と喜び、「テキトー」と「突き詰め」が好きなタイプの人は抱きしめてしまう本!生きるをどうデザインするか、というところまで描いてくださっているかのような【編み物本】です。


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そういうわけで、突き詰め方が鋭すぎる温かな本に出会ったので、「頭と心のいい人」に憧れ、有り難いことに少しばかり凹んでいました。


もともと橋本治さんのモノの見方、奥深い哲学は好きです。まだ読んでいなかった晩年の作品も並行して拝読しています。ご自身の文章とブレない根っこの自分を、作家人生を貫かれた橋本治さん。少しひねていて、純粋で、生き切った人。


今のたりるんには、「セーターの話をしてくださる若くて可愛い橋本治さん」も、「晩年の橋本治さん」も、同時期に存在されてるような不思議な感覚です。

難病になられてからの話を読んで、病気への寄り添い方が自分と似ていたので(ずーずーしいけど)、過去の自分の「宣告手術入院退院仕事」の記憶が生々しく蘇って、読んだ翌日は寝込んでしまいました笑


本に限らずですが、出会いのタイミングがドンピシャで来た時の化学反応ったら、フラスコから気泡が飛び出るほど。


この名著を、私は、な、な、なんと昨年まで知らなかったのだけれど、もともと話題になっていた本のようですが、私の逢うべきタイミングは「今」でよかったのかも。編物歴10年くらいだった橋本治さんが描かれた本、同じくらい編んできてご本に出会えて、「謙虚」がわかる今だからこそ、自分の足りなさ加減がよ~くわかりました笑否泣


本の最後にね、

手編みの和柄セーターを着てクシャっと笑って、

「まだ元気ですか?また会えたらいいですねェ じゃねッ!」

って書いてあるの。

この文章、ほんとうに会えそうで沁みます。

橋本治さん、お会いしたかったなぁ。


うん。
でも。
そう。


編もう!
(´・ω・`)ショボン 凹みの先に☆彡f:id:rue_rouelle39:20190408191138j:plain 


初版↓と新装初版↑で表紙が違います.
   


☆秋の過去記事^^♡
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