【編み物本を編む】~ルーエル通り39番地

「編む・装う・生きる」を楽しむ陽気なニット女子の情報ブログ

【絵や言葉】ベーコンとピカソとピアフ

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強烈に心に残っている2つの展覧会のことで、私には熱い話だけど、読んでくださる皆さまにはあまり面白くないかもしれないです。なのに、そんな時はそれしか書けなくて、書いてしまって、UPしてしまうという...なんというか、こんな時、編み物じゃなくてごめんなさい。と、PCのこっち側でお詫び申し上げてますです。てへぺろ。

Paris・『PicassoとBaconの二人展』'05/06

"LA VIE DES IMAGES" BACON PICASSO // Reunion des Musees Nationaux //
5 rue de Thorigny 75003 PARIS // @3€

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当時、パリでひとり暮らしをしていたのですが、物心ついた頃から夢見た日々だったのだけど、日本語から隔離され過ごす日々は、高揚感と充実感はあるけれど、キョーレツな孤独感との戦いでもありました。

そんな時に行った展覧会。『ピカソとベーコンの二人展』。


●ベーコン(Francis Bacon)
ベーコンと言えば、ギャンブル好き、カジノに入り浸り、友達は3人しかいない、親友はルシアンフロイドのみ。絵が売れたらそのまま賭け事につぎ込んで、いつも貧乏なので、キャンバスの裏側に絵を描いていたという小説になるような魅力的な人。

10代の頃、絵を描く先輩に連れられて、初めてベーコンを観に行ったのですが、その時は、なんだか亡霊のような作風に、居心地が悪くて好きじゃないなぁと思いました。

で、自分自身が少~し大人になって、孤独なパリで、ぼっちで観たベーコン。歪んだ曲線を美しいなぁ、天才だなぁと感じました。


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●ピカソ(Pablo Piccaso)
この展覧会で、ピカソの油絵の前に立った時に「いつかこんな油絵のような圧巻なニットを編みたい」と思って、絵の前から離れられなかったのです。その絵と向かい合っている自分とその時の感情と光景は、鮮明に記憶されていて、今も私を励ましてくれます。

自分の中でぼーっと光り続けているその記憶の塊を思い出すと、あの時、感性が、心底反応したのだなぁと思います。


東京・『ポンピドゥー・センター傑作展』'16/06

Masterpieces from the Centre Pompidou:Timeline 1906-1977 // 東京都美術館

この日は、2度目の手術を1週間後に控えていて、しばらく出かけられなくなると思ったこともあり、絵に励まされたかったのだと思います。

ポンピドゥー・センター所蔵作品が、1906年~1977年のタイムラインに沿って、1年ごと1作家1作品が並べられていました。

その展示空間(建築家・田根剛氏)がまた斬新で、見終わったらもう一度最初の展示に戻って、3往復くらいするほど、作品と空間に酔いしれました。


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●ピカソ(Pablo Picasso 1935)
この時も、生のピカソ《ミューズ》は圧巻でした。色の飛ばし方、重ね方、油の厚み、線、形...。絵が平面ではなく、厚みがね、立体なのです。


●マチス(Henri Matisse 1948)
マチスのゆらゆら~とした赤い作品《大きな赤い室内》の前では、じわーと涙が流れました。マチスは好きなので、パリで行ったマチス展のポスターは長年、壁に貼っています(展覧会売店のスタッフさんが6€なのになぜかおまけでくれた優しさの記憶と共に)。


●ピアフ(Edith Piaf 1945)
第2次世界大戦終結の1945年のブースは、作品はなく、ピアフ《♬la vie en rose》の歌声が流れるだけの空間でした。この空間はまさに魂に来ました。ハラハラと涙が流れました。図録でも1945(年)のページは、数字1945と真っ黒だけで表現されています。


●ジル・キャロン(Gilles Caron 1968)の《サン=ジャック通りで舗石を投げる人》や、ブレッソン(Bresson 1932)の《サン=ラザール駅裏》など、写真にも引っかかる作品があって、捉えられたその瞬間が美し過ぎて、その一瞬って神様のものなんだよ、きっと…と思いながら鑑賞していました。


●デュシャン、シャガール、藤田嗣治、セラフィーヌ・ルイ、カンディンスキー、カルダー、ビュフェ、ジャコメッティ、クリスト...豪華すぎる作家の生の息遣い...

ずーっとそこにいたいような感動が押し寄せてくる展覧会で、今まで観た展覧会の中で一番好きです。

この展覧会の厚い図録は、手術入院の病室に持っていきました。眺めたり、置いておくだけでも、力になり励まされました。


ぼーっと生きてんじゃない時

張りぼての知や技より、魂が震えるもの。

自分(見る側)が生と向き合っていたり、孤独だったり、必死に生きている時、「ぼーっと生きてんじゃねーよ」とチコちゃんに叱られない時、そんな時は、感性が鋭くなっているのかもしれません。

たぶん作家さん(作り手)もそうで、「どうにかなりたい」と必死の時代の作品は、やはり情熱が強いです。

売れない時代、上手くいかない時こそが、実は恵みでもある気がします。


生きるのに器用じゃない時が

お金がない時期が

取り繕うのが下手なことが

ぐちゃ~っとすったもんだしているからこそ

の恵みもあるような。


(とはいえ、ピカソの油絵の具の厚みを見て、お金があるからこその油の厚さ・塗り方だわと思ったり。ピカソは特別ですからねー。)

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※Rue de Thorigny 75003 PARIS  展覧会後、近くのカフェで余韻に浸っているの図


★東京では、現在『ボルタンスキー展』が開催中@国立新美術館(六本木)です。常に生と死を表現している画家。

Cristian Boltanski 2019年6月12日~9月2日(月)
https://www.nact.jp/exhibition_special/2019/boltanski2019/


なんだかそんな絵たちのことを思いだした土曜日。よい週末を♡ f:id:rue_rouelle39:20190408191138j:plain


www.rue-rouelle39.com


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