【編み物本を編む】~ルーエル通り39番地

アパレル育ちのニット女子が「編む・装う・生きる」を楽しむブログ

『ウールの本』羊・人間・大地がテーマのウール魂が詰まった情熱本。昭和59年発行/読売新聞社

『ウールの本』

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ウールの本。

1冊通してのテーマが「羊・人間・大地」。

大地あってこその羊さん。

羊さんあってこその毛糸。

この恵みのお蔭で、やさしい手ざわりとあたたかなウールを身近に感じられる人間。


ニットに魅了される理由

以前、服飾に通う男のコに「たりるんはどうしてニットをしようと思ったの?」って訊ねられたことがあります。

私の答えがすごくって「毛糸玉を持った瞬間、あ~、こんなに幸せを感じれる瞬間があるんだって思ったんだ(*^▽^*)満面の笑顔

もーーーーう、ほんと、この答え。なんじゃそりゃΣ(゚д゚lll)、ですよね。

あまりにセンスのない回答をしてしまい、彼ではなく、私自身が忘れられない会話です。彼はきっと、ズコーッ!って終わったと思う。

もっとほら、「ニットを通して、この世の美しさ温かさ醜さを表現したかったんだよね。表現の手段として、私は毛糸を選んだの。」とか、あるもんね。...( ;∀;)ガンバレたりるん! 

そして、でも、やっぱり、その時に答えた通り、それが一番の理由なのかもな...とも思います。

毛糸玉を持っている瞬間、確かに幸せなんだもの(*^▽^*)

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※「日の出とともに編物をはじめるチチカカ湖・タキリ島の男。」


『ウールの本』概略

この『ウールの本』は、アートをする身近な人が、数年前に、神保町で買って来てプレゼントしてくれた古書です。表紙は、ジャケ買いしそうにない感じですが、もし、古書で見かけられたら、おススメです。

発行は、昭和59年「読売新聞社」174p。羊と大地の美しい写真と、羊・ウールに関する辞書のようなウール魂がぎっしり詰まった情熱本です。最近の本にも、この本からの引用を見ることもあります。

1.世界のウール(世界の伝統、島々の編み物、とみたのりこさん、などなどなどなど)

2.羊と人間(羊のルーツから世界の羊の話、羊毛年表、などなどなどなど)

3.ウール感覚(ファッションや産業、などなどなどなど)

4.ウール事典(ウールの秘密、手入れ法、などなどなどなど)


阿川佐和子さん「ウールへの思い」~『ウールの本』より

そんな『ウールの本』の中に、「ウールへの思い」という阿川佐和子さんのエッセイが掲載されています。

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阿川さんもなんとニット少女として育ち、そのうちにウールへの思いが爆発...。以下、引用です。

やはり一番心ひかれたのはホームスパンでした。羊の毛を自分で染め、ハンドカードで梳いて、紡ぎ車で撚りをかけ、糸を作り、それを機に乗せて、マフラー、ショール、服地を織るという、非常に原始的な作業です。

「この臭いの、何とかならないの」と、染物の強烈な匂いに堪り兼ね、弟達は鼻をつまみながら逃げ回り、日増しに家中を席捲していく原毛の山や織物の道具類を眺めては母は溜息をつき、父は父で「お前、今にその毛が胸につまって肺病になるぞ」と申します。私自身、部屋の半分を大きな機に占領され、原毛に付く虫を退治するのもひと苦労。...(中略)

...糸を紡ぐ時ーーー、それは、寝る、食べるの次に、私の大好きなひとときです。

その光景と匂い、そこまでのこだわり、思い、阿川さんの自由奔放な感じがカッコよすぎて、感動しました...。記憶に残るエッセイの一つです。

毛糸への思い

編み物が出来るのは、羊さんのお蔭。いつもありがとう♡

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※「羊たちを育むのは広大な大地と豊かな緑。羊たちは のびのびと 生きる。」

編み物は「羊さんの命を奪うことなく、羊毛だけをわけてもらって創ることが出来る」という点も、私には重要なポイントです。

ヴォーグ学園セミプロ時代のF先生が、「短い毛糸も捨てない」とおっしゃった時、私も「やっぱりそうし続けよう」と思いました。

『毛糸だま』に掲載されているF先生の作品は、毎回とっても美しかったな♡

お付き合いいただきましてありがとうございました。またね! f:id:rue_rouelle39:20180704213145j:plain

※画像引用(4枚とも):読売新聞社「ウールの本」



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