ぼくは死ぬ前に、やりたいことをする!
「ぼくは死ぬ前に、やりたいことをする!」
という文章が、先日、フォローしている『ぼくたちにもうモノは必要ない。』の著者、佐々木典士さんのツイートで流れてきました。2回目のマラソンに参加なさってて、ペンギンになったり、落涙されたり。面白かった!
で、タイトルの一行で、ハタと考えたのでした。
死ぬ前にやりたいこと...。死ぬまでにやっとかないと後悔しそうなこと。
天国に持っていけるもの。
以前の私は、「死ぬってわかったら、やりたいことがたくさんあって、やりたいことを全部やってから死にたいと思うんだろうな」と思っていました。
なのに、死ぬかもしれないと覚悟したサルコーマの体験をしてから、「どうしても」と思うことが減ってる...気がする。執着が少なくなった?
とはいえ、天国に持って行けるのは「心の中で感じたこと」と「体験」だけだということはわかりました。
何もしないと自分の人生の布は淡泊だけど、行動をして気持ちが揺れ動くことで、美しく存在感のある糸が人生の布に縦横に織り込まれていく。
結果じゃなくて、自分がどう空気を動かすかが大事。自分がどう生きるかが大事。何色のどんな糸を編み込めば、ディテールに魅力が出るかと同じ感じ。
目の前の結果ではなく、人生の最後に織り上がった布勝負。天国には、その布だけを持って行ける。
"サンタ・マリア・ダル・マル教会" バルセロナ@スペイン
死ぬまでにやっとかないと後悔しそうなこと。ひとつあります!
「海のカテドラル」と言われているサンタ・マリア・ダル・マル教会をひとりでたずねてみたいのです。スペインのバルセロナにあります。なんだ~そんな簡単なこと!って思ったでしょ?そうなんですよね。チケット買って、成田に行って、飛行機に乗れば、スペインに着くし。3泊5日でもいいもんね。
ホテルをさがして泊まって、道は何度もシミュレートしてるし。治安対策して、歩けばいいし。ピカソ美術館の近くで、海に向かった方向にあります。
ですが、ちょっと勇気が足りなくて行動に移せていないのです。以前は海外の治安が悪いと言っても、盗難などだったと思うのですが、近年は爆破テロがあったりして、ヨーロッパが怖いように思ってしまって、計画が止まったんです。
行く、行かないじゃなくて、その行っていない理由がアウトですよね。勇気が足りないという理由だったら、自分のことを情けなかったーって、後悔しそうだものね。淡泊な布になってしまう~(;'∀')笑
アルナウよ!負けるな、立て、がんばれ。
その「海のカテドラル」とは、スペイン小説で出会いました。
小説「海のカテドラル」は、14世紀の壮大なスペインの歴史を背景に、過酷な運命を勇気と知恵で乗り越えた主人公の一大叙事詩。ひとりの少年の一生のお話なのに、バルセロナの時代背景が、ハリウッド映画に相応しいスケール感です。
大の本好きでいらした俳優の故・児玉清さんが書かれた帯は完璧に、この小説の魅力を語っています。
ハラハラドキドキの連続は、呼吸困難に陥れるほどの口惜しさで歯ぎしりさせ、崖っ縁を歩かされるような切迫感へと追い込む。アルナウよ負けるな、立て、頑張れ、と何度心の中で叫んだことか。
こんなに熱く心を燃やし、興奮し、身も心ももみくちゃにされるほどのめりこんだ面白冒険歴史物語は他に類を見ない
引用:海のカテドラル 上・下 著者イルデフォンソ・ファルコネス 木村裕美訳 の帯より
2012年にスペインの旅から帰国して、文学でスペインのことを知りたいと思った時に出会った長編小説(上下2冊)で、それまでこの教会のことは知りませんでした。
タイトルにもなっているLa Catedral Del Mar=海の聖母教会=「海のカテドラル」は、母を知らずに育った少年時代のアルナウが、大人達に混じって、モンジュイックの丘の王室採石場から石を頭に載せて運んだ、みんなの熱い想いだけで建てられた、みんなの命のような教会なのです。
アルナウよ負けるな、立て、頑張れと、児玉さんのように、ハラハラ応援しながら読んだ私は、日常でも、アルナウならどうするかな?と考えることがあります。
生まれ変わったら、主人公の少年、アルナウ・アスタニョルのようなたくましさと賢さを備えた人になりたいな。
生まれ変わったらなれるってものではないから、日々ひとつずつ近づく努力をしておかないといけないけど。となると、勇気が足りないなんて、めちゃくちゃアウトだ~(;^ω^) アルナウに会いに行かなくちゃ☆彡
この本は、アルナウの生き様だけではなく、権力者・政治家の汚職、ユダヤ人によるお金の知恵も印象深く、現代の政治家の行動やお金の概念、仮想通貨への理解にも、無意識に役立ったように思います。
お付き合いいただきましてありがとうございました。またね!