【編み物本を編む】~ルーエル通り39番地

「編む・装う・生きる」の3つを楽しむ陽気なニット女子の情報ブログ

アレキサンダー・マックイーン'18秋冬パリコレ、アランセーターを着た椅子&『海の男たちのセーター』


【2019年11月28日更新】

アラン模様を編んでみよう!と、初めて縄編み針を使って、クロスが成功した時の景色、瞬間の気持ち、覚えていますか?

いつの間にか、ちゃちゃっとクロスさせて、間違えずに、リズミカルに編めるようになったけど、そして、編みあがったアランは、ちょこっとだけ鼻の穴を膨らませて、プレゼントしたりしてるけど、すべて、先達のおかげなのだな~とあらためて思います。

アレキサンダー・マックイーン'18AWのショー開催を、鎮座して待つアランセーターたち

パリ、3月5日の午後8時から、'18AWアレキサンダー・マックイーン Alexander McQeen のショーが開催されました。

twitter.com引用:Alexander McQueen Jp(アレキサンダー・マックイーン)の日本語版公式Twitter

画像は、ショー前の様子だそうです。ゲストの為に鎮座している椅子すべてが、なんと生成色のアランセーター着用です。前衛的なファッション・スタイルのマックイーンのショーで、英国伝統のアランセーターが花を添えているのが、嬉しいな~と思います。


『海の男たちのセーター』~英国伝統ニットの旅

アランセーターは、英国伝統の海の男達のセーターであるフィッシャーマンセーターです。伝統とは言え、実は一時期、忘れられそうになってしまいました。そんなフィッシャーマンセーターの伝統をつないで行くための過程や過去に編まれたセーター、関わりの深い人々を取材した貴重な本があります。

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海の男たちのセーター

『海の男たちのセーター』は、あみものと手芸の雑誌『アムウ(amu)』の連載企画、1986年から1988年の7回にわたる徹底的な現地取材レポートを1冊に編集した本になります。
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アランセーターだけではなく、ガンジーやフェアアイルについても豊富な写真とともに取材してあって、情報量がとにかく多いのです。

入手困難になった、とみたのりこさんの『海の男たちのセーター』の内容をさらっと書いてみます。


◆ガンジー◆

1章 ガンジーセーターは、海の男たち、英国フィッシャーマンたちの誇り高きユニフォーム。と同時に、愛する夫や息子のために、丹精込めて編み上げられた、海の女たちのセ-ター。

よく語られているのが、最愛の人に、何かが起きた時のために、一目だけのまちがいを作っておくという伝説ですよね。

また、ガンジーセーターの裾や袖のゴム編とパターンの間は、無地になっています。理由は、擦り切れて傷んだセーターを編みなおす際に、目を拾いやすいようにという知恵からです。

2章 たくさんのパターンのガンジーが紹介されています。

・サーモンネット ・スカボローガンジー ・ショールオブフィッシュ ・フランボロー ・シェリングァム ・ダイヤモンドインザスカイ ・99ステップ ・5000人の民衆 などなど、セーター1点1点、おとぎ話が紡がれていくように編まれてたのですね。

3章 北上し、スコットランドガンジーを取材してあります。スコットランドカンジーは、糸が細かく目が詰んでいます。女たちは鰊漁をしながら、その荒れた手でセーターを編んでいたそう。昨日の指の話ではないけれど、ちょこっとささくれだってたり、バンドエイドを貼っているだけで、編む感覚は狂うのに、当時の人は本当にすごいと思います。しかも、きっとすごく寒くて、指先が冷たかったはず。

4章 コーンウォル半島のガンジー。

5章 チャネル諸島のフィッシャマンセーター。


◆フェア・アイル◆

6章 シェトランド諸島のニットです。シェトランドシープって、羊さんの中でも小型です。胸まで海につかりながら、海草を食べてるんですって。

そうやって生きて、私たちに、軽く、弾力性に富み、絹のような美しい光沢を放つ糸を提供してくれるのです!かわいすぎる~。愛おしすぎる~♡

16世紀に機械化により、手編み産業が衰退します。そこで、資本力のない島民が生き抜くために必死で考えた産物が、多色遣いの編み込み、フェアアイルだったのです。1800年代後半から1900年代初頭の作品が掲載されています。


◆サンカ手袋◆

7章 素朴で美しい2色遣いの、憧れのサンカ手袋が紹介されています。労働歌を1章歌う間に、ぐるっと編んで目の増減をする彼女たちは、 実は魔法使いだったそうな。ですよね~。


◆アランセーター◆

8章。最終章は、アランセーターです。クリーミーホワイトの糸を用いて、レリーフ彫刻を編み上げる@アラン諸島。

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『海の男たちのセーター』
私の手持ち本(記事中の画像)は2012年12月復刻版です。ヴォーグ社さんが、リクエストが500冊を超えれば復刻してくれる企画があり、2012年の企画の時に定価3500円で入手しました。初版は1989年です。


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